パロディ・リスニング集 
パロディ・リスニング シリーズから さすらい
曲の由来を申し上げることにします。
学生時代の作品です。当時、パロディシリーズなるものを作って、パロディ・リス
ニングと称していました。
パロディ・リスニング
第 1曲 「平安汝と共にあれ」 教会風 1963 高校1年
第 2曲 「風よ」 カンツォーネ風 1966 大学1年
第 3曲 「僕の恋は」 シャンソン風 1966
第 4曲 「ゆうべあなたが・・」 カルメン・マキ風 1969. 6. 大学4年
第 5曲 「古ぼけた家」 グループ・サウンズ風 1969. 6.14.
第 6曲 「日本に必要なもの」 反戦フォーク風 1969. 6.
第 7曲 「貝殻」 森山良子風 1969. 8.22.
第 8曲 「風よパート2」 シャンソン風 1969.10.13.
第 9曲 「旅人のモノローグ」 歌曲風 1969.10.
第10曲 「7つの鐘が・・」 広島への哀歌 1969.11.12.
第11曲 「年老いた人に(いつかそれが)」 フォーク・ソング風 1969.11.14.
第12曲 「ベトナムの女」 べ平連風 1969.11.17.
第13曲「 もぐらの歌」 ジャズ風 1969.12.18.
このうちの4,7,8,10,13曲は、当時の友人や後輩に歌詞を持ち込まれて
作ったものです。また、10曲目は、当時出ていた週刊「アンポ」というべ平連(ヘ
トナムに平和を市民連合」)の雑誌についていた歌のメロディだけ変えたものです。
楽譜がのこっていたので、2,3年前にこの中のいくつかをMIDIで初めて再現
したものがこのデータです。サブタイトルを見てもらえばわかるように、遊び心で作
っていたのですが、当時実は、クラシック以外はほとんど聴いていなかったので、他
のジャンルのことは何にも知らなかったわけです。いま思えば冷汗ものです。しかし、
まあ、当時はこの程度だったということで、あえて直しませんでした。単なるお遊び
データとして、あるいはその頃をご存じの方には懐かしき思い出として聴いていただ
ければ幸いです。私にとっては10代から20歳過ぎにかけての青春の思い出です。
この中の第9曲は、弦楽四重奏曲の第2楽章の中間部に取り入れていますから、お
聴き頂いた方もいるでしょう。また、第10曲のテーマは、以前UPした交響詩「雪
が降る」の中に取り入れています。つまりこれらは、もともとどれも歌詞のついた歌
だったのです。
以下に、今回取り上げた曲の歌詞をのせておきます。
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1.平安汝と共にあれ 教会風挽歌 作者不明 どこかで目にした詩
平安汝と共にあれ 汝天使のごとく清き霊よ
溌剌たる青春のさなかにありて 死の手は汝をとらえ
汝の内なる清き光を消したりき 平安汝と共にあれ 共にあれ
2.風よ カンツォーネ風 作詞 さすらい
風よ そよ風よ 伝えておくれ 僕の心は君を呼んでると
どこにいるの 黙っていないで
どうかやさしい言葉を聞かせておくれ 僕の心深く
僕は君のことをいつも思っている
けれど君はいつも知らぬふりしているばかり
風よ そよ風よ 伝えておくれ 僕はいつも君を愛してる
だけど僕は 一人ぼっちだと
3.僕の恋は シャンソン風 作詞 さすらい
僕の恋はいつでも ひとりぼっちの片思い
けれど僕は恋をやめぬ どおしてって みにくいこの世の中で
信じたいただ一つのもの それが愛なのさ
だから僕はひとりでも いつも恋をしてるんだ
4.夕べ貴方が カルメン・マキ風 友人S君の作詞
夕べあなたが さようならを言ったとき
私は本当は感じてたの さようならは 別れの挨拶でないことを
私の胸は重くふるえていたの
これから始まるあなたとの本当の出会いを考えていたからよ
5.古ぼけた家 グループサウンズ 風 作詞さすらい
町の外れの古ぼけた家に 君が住んでた 去年の夏の日
君を訪ねて僕は出かけた 日差しの強い午後のひととき
君はだまって聞いていたっけ 僕の話を 微笑みながら
僕の心は君を求めて 熱く燃えていた
けれど今は もう君はいない 僕の知らぬまに行ってしまった
僕はたたずむ 町の外れの古ぼけた家
6.日本に必要なもの 反戦フォーク風 作詞 さすらい
お金の好きな資本家さんや 戦争の好きな偉い人たち
日本は軍隊が必要だ それ 必要だ それ 必要だ
7.貝殻 友人S君の作詞
砂の上にうちあげられた小さな貝殻に微笑みを見た
波にさらわれもてあそばれて やっとたどりついた砂の上
小さな貝殻は微笑んでいた 微笑んでいた
岩の上に取り残された小さな貝殻に微笑みを見た
波に砕かれ傷つけられて やっとたどりついた岩の上
小さな貝殻は微笑んでいた 微笑んでいた
小さな貝殻は何も思いだしなどはしない
ただ だまって微笑んでいるだけ ただだまって微笑んでいるだけ
8.風よパート2 シャンソン風 友人U君の作詞
風よおまえは僕の友達かしら
僕のからっぽの心を どこへ
心をどこへころがしていこうっていうんだい
風よ そうだ 海へ連れてって そして 僕を 海の底へ
深い深い深い深い 海の底へ そっと僕をほおむってよ
風よ 砂浜に あの人を誘っておくれ
僕はそっと 海の底から あの人をを見つめている そっと見つめている
風よ 風よ 風よ風よ風よ
風よ あの人に そっとささやいておくれ
かって あなたを心から愛した人がいた
そして その人は 遠くから 決して戻ることのできぬところから
あなたに永久の愛を送っていると
あなたに愛を 永久の愛を送っていると
風よ そっと ささやいておくれ あの人に
かってあなたを 心から愛した人がいた
風よあなたにささやいておくれ 風よささやいておくれ
風よ おまえだけが僕の友達
風よ おまえだけが 僕の永久の友達
おまえだけが 僕の永久の友達 友達
9.旅人のモノローグ 歌曲風 作詞 さすらい
遠い街の暗い路地を 歩き疲れた男がひとり ためいきついて腰を下ろした
俺がこうして旅をするのは 何のためかと思ってみても 今更家に戻れはしない
あの頃は 俺は若かった ひとりそっと旅に出た
辛いことを百も承知で旅に出た 旅に出た
そして いつの まにか 月日がたった 俺の心は満たされぬまま
なみだも笑いも消えてしまった
遠い街の暗い路地を 歩き疲れた男がひとり ためいきついて腰を下ろした
俺がこうして旅をするのは 何のためかと思ってみても 今更家に戻れはしない
10.七つの鐘が・・・ 祈り風 作詞 大学の後輩K君ほか
七つの鐘が鳴っている 七つの鐘が鳴っている そうだきょうは 僕の誕生日
きれいな光が見えたとき 僕はねむくなりました
小さな花が咲いている 小さな花が咲いている そうだあれは 母の胸の花
きれいな光はあの花を 大きな力でおりました
遠くで声が聞こえてる 遠くで声が聞こえてる そうだあれは 母と僕の声
きれいな光はあの声を こわい顔してけしました
セリフ(広島に落とされた原爆は 何の抵抗も出来ない母と子の命を 遠くへ運び去った)
11.いつかそれが フォークソング風 作詞 さすらい
年老いた人へ あなたの涙を かわかしてはいけない たやしてはならぬ
あなたの胸の中のにがいものをのこしておこう 今日の痛みを いつかそれが何かを変える
年老いた人へ あなたの涙を かわかしてはいけない たやしてはならぬ
若者たちへ あなたの心を くもらせてはいけない 閉ざしてはならぬ
あなたの胸の中のあついものをのこしておこう 今日の苦しみ いつかそれが何かを作る
若者たちへ あなたの心を くもらせてはいけない 閉ざしてはならぬ
子どもたちへ あなたのひとみに 美しい夢をうつしてみよう
あなたの目にうつる世の中のまことのすがたと あなたの怒りと いつかそれが世界を変える
子どもたちへ あなたのひとみに 美しい夢をうつしてみよう
あきらめを歌う 私の心よ 眠ってはいけない 忘れてはならぬ
おまえの中にある弱いものとみにくいものを 見すえていよう いつかそれが私を変える
あきらめを歌う 私の心よ 眠ってはいけない 忘れてはならぬ
12.ベトナムの女 詞 岩谷 時子 (週間アンポ創刊号掲載)
−−−− 著作権の関係で 省略 −−−−−
13.もぐらの歌 ジャズ風 友人F君の作詞
なんにもわからない こんな暗闇にゃ もう住み飽きたけど
なぜか この世がまぶしくて 逃げてきたんだよ こんな土の下
なんにも言わないよ いりゃあしないんだ 忘れた言葉は
なぜか 明日が悲しくて 黙っていたいのさ たったひとりで
生まれたときに見た夢は 気ままな空の旅だった
それがそれが こうして土くれの中
なんにも忘れない 遠い昔を もう帰れないけど
なぜか 心はあたたかく燃えている 燃えている
夢の続きは雲の上 星のきれいな空遠く
なのにどおして おいらはもぐらなの
もぐらが 歌っちゃいけないと 誰も言いやしない
だのに おいらは歌えない だのにおいらは歌えない
・・・・ハミング・・・・
さすらい VQA83922(VAN) (1993.8.11.)
めずらしくクラシック以外のデータです。1993年頃ににパソコン通信のPCVANにUPしたと記憶しています。パロディという名の通りその昔遊び半分に作った曲の再現です。昔といってもかなりの昔で、今聴いてもパロディにすらならないほど時間がたってしまいました。しかも、クラシック以外はろくに知らないで、かなり安直に作っていたというのが、今聴くとよくわかります。ただ、この中のいくつかから、より規模の大きい他の曲に発展したものがいくつかあり、その意味でわすれられない曲集でもあります。詳しくは、公開当時につけたドキュメントを後に掲載しますので、そちらをご覧下さい。もし、翌年社会人になっていなければ、このシリーズはもっと続いたかもしれません。
発表当時のデータは、ミュージ郎を使ったSNGデータで、CM64という音源のために作りました。今回、SC88Pro用に変更しましたが、もとのSNGデータからMIDへの変換が不完全で変なところがあちらこちらにありました。とりあえず、GS音源で聴けるように直しただけです。時間がとれたら、いつかもう一度打ち込み直したいと思っています。
1993年UP当時含まれていなかった第1曲目と第11曲目を加えました。ただ、9,10,12曲目は、まだデータ化してないので、いずれということにします。下の昔のドキュメントにもあるように、9曲目と10曲目は、このホームページにあるより規模の大きいべつの曲になっています。それでは・・・・・・。
2001.8.17.午前6時 さすらい
【曲 名】 パロディリスニング集
【作曲 時期】 1963〜1969
【演 奏】 四畳半の下宿に鉛筆と五線紙しかなかった当時は想像するしかなかった。
【MIDI化】 1993年 はじめて音になる。
【音 源】 CM64用のデータをGS音源用に変換 SC88、SC88Pro、SC8850など
【ソ フ ト】 打ち込み 在りし日のミュージ郎(SNG) MIDに変換
追伸 歌詞を読み返してみると、1960年代後半の高校生、大学生の雰囲気が伝わって来ます。今の同じ
くらいの世代の人の心からはどんな詩や曲が生まれているのでしょう。
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パロディ・リスニング
第 1曲 「平安汝と共にあれ」 教会風 1963
第 2曲 「風よ」 カンツォーネ風 1966
第 3曲 「僕の恋は」 シャンソン風 1966
第 4曲 「ゆうべあなたが・・」 カルメン・マキ風 1969. 6.
第 5曲 「古ぼけた家」 グループ・サウンズ風 1969. 6.14.
第 6曲 「日本に必要なもの」 反戦フォーク風 1969. 6.
第 7曲 「貝殻」 森山良子風 1969. 8.22.
第 8曲 「風よパート2」 シャンソン風 1969.10.13.
第 9曲 「旅人のモノローグ」 歌曲風 1969.10.
第10曲 「7つの鐘が・・」 広島への哀歌 1969.11.12.
第11曲 「年老いた人に(いつかそれが)」 フォーク・ソング風 1969.11.14.
第12曲 「ベトナムの女」 べ平連風 1969.11.17.
第13曲 「もぐらの歌」 ジャズ風 1969.12.18.

