原作  小出 隆 司
作曲  藤村 記一郎

台本 阿部   肇

   解  説
 この物語は、本当にあったことをもとにしたものです。

 「かわいそうなゾウ」のお話で、上野動物園の話は良く知られています。一方この「ゾウ列車」のもとになった出来事は、名古屋の東山動物園で起こりました。ちがうところは、二ひきのゾウが、戦争の後まて生き残ったということです。実は、第二次世界大戦の終わった後に生きのびることの出来たゾウは、日本全国で、この二頭だけだったのです。そのたった二頭のゾウを見るために、日本のあちらこちらから列車を走らせたことは、昭和二十四年の新聞記事に出てきます。(詳細は東山動物園のHP
 忘れていけないのは、動物たちの悲劇の後ろに、たくさんの人間の悲劇があったということです。そして、それは日本人だけのことではなく、多くの国の多くの人々に起こったことなのです。しかも、それから五十五年すぎた現在も、地球のどこかで戦争が続いています。悲劇はなくなっていないのです。今も毎日かけがいのない命が失われ続けています!

 今回、この台本を書かれた阿部肇氏のご厚意で、「ぞう列車がやってきた」の台本をここに掲載させて頂くことができました。ありがとうございました。
 この素晴らしい劇には、たくさんの美しい歌があるのですが、著作権の関係で楽譜、歌詞とも掲載はしませんでした。幸い楽譜とCDは販売されていますので、東山動物園のホームページと共に以下にご紹介します。

   
●合唱構成「ぞうれっしゃがやってきた」(1992年初版) ばるん舎発行 
   ●CD  合唱構成「ぞうれっしゃがやってきた」 CCD−721
                   製作・発売  株式会社音楽センター(東京都)

   ●東山動物園(名古屋市)のホームページ
      この物語の元となったゾウたちの物語は、東山動物園のホームページで
     詳しく知ることが出来ます。
ぞうれっしゃがやってきた」の台本 のダウンロード